高杉晋作の息子は、その後どう生きた?一冊の辞書に残る父の名と息子の足跡【幕末・明治】
明治21年(1888年)、『英和新国民大辞書』という一冊の英和辞書が出版されました。
扉に記された名は、高杉東一(たかすぎ・とういち、1864〜1913)。
奇兵隊をつくった高杉晋作の息子です。
父の死のとき満2歳ほどだった東一は、木戸孝允の妻・松子と写った写真を残し、東行庵の経歴資料によれば商法講習所で学び、欧州へ留学しました。
国立国会図書館デジタルコレクションの原本画像で、扉の三人の名、緒言に書かれた「機械トハ何ソヤ 曰ク字書ヲ然リトス」という考え、巻頭で東一を「東行先生」の子と紹介する文章を確かめ、後世の批判的な評価とあわせて、英雄の息子が自分の名で残した仕事をたどります。
画面左上の札で、原本の記載・博物館の資料・経歴資料・編纂者の主張・後世の評価・不明などを区別しています。
■チャプター
0:00 導入|一冊の辞書に残った父と子
0:57 第1章|父の死は、息子の人生の始まりだった
2:33 第2章|木戸家につながる一枚の写真
4:26 第3章|明治の社会で学ぶ
5:57 第4章|東一が辞書に託したもの
8:22 第5章|息子の本の中にいた父
10:19 第6章|残した仕事を、どう評価するか
12:01 第7章|父の記憶と、息子の年月
13:23 結び|受け継いだもの、自分の名で残したもの
■出典・参考資料
・国立国会図書館デジタルコレクション『英和新国民大辞書』
https://dl.ndl.go.jp/pid/902970
・国立国会図書館「近代日本人の肖像」高杉晋作
https://www.ndl.go.jp/portrait/datas/...
・東行庵 公開講座資料「追補」
https://www.tougyouan.jp/kouza/pdf/tu...
・『山口県立山口博物館研究報告』第43号(2017年)
https://www.yamahaku.pref.yamaguchi.l...
・一橋大学「150年の軌跡」
https://150th.hit-u.ac.jp/history/
・村端五郎「前田元敏と『英和對譯大辭彙』」『国際社会文化研究』9(2008年)
https://kochi.repo.nii.ac.jp/records/...
・東行庵「顕彰碑」
https://www.tougyouan.jp/temple/comme...
・山口県立山口図書館「高杉晋作について調べる」
https://library.pref.yamaguchi.lg.jp/...
・読みの確認:国立国会図書館サーチ『英和新国民大辞書』書誌、東行庵「東行庵について」、国立国会図書館「近代日本人の肖像」人名索引、山口県立山口図書館「明治維新」、国立国会図書館 憲政資料室「杉孫七郎関係文書」、明治図書出版 著者紹介、国立国会図書館サーチ(URLは動画の終わりの画面に掲載)
■画像(Wikimedia Commons ほか)
▼CC BY・CC BY-SA(作品 撮影者/ライセンス)
・高杉晋作誕生地の庭園(萩市・2017年撮影) そらみみ/CC BY-SA 4.0
https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
・東行庵の高杉晋作の墓(下関市・2008年撮影) Wiki708/CC BY-SA 3.0
https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
※トリミング・色調補正を加えています。CC BY-SA の画像の加工部分は同じライセンスで提供します。
CC BY-SA 4.0:https://creativecommons.org/licenses/...
CC BY-SA 3.0:https://creativecommons.org/licenses/...
▼国立国会図書館(パブリックドメイン)
・『英和新国民大辞書』(1888年)の本文(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/10
・『英和新国民大辞書』(1888年)の扉(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/2
・『英和新国民大辞書』(1888年)題字の署名と巻頭の文章(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/5
・『英和新国民大辞書』(1888年)の緒言(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/7
・『英和新国民大辞書』(1888年)本文の冒頭(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/9
・『英和新国民大辞書』(1888年)巻頭の題字(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/4
・『英和新国民大辞書』(1888年)巻頭の文章(デジタルコレクション) https://dl.ndl.go.jp/pid/902970/1/6
▼パブリックドメイン・CC0
高杉晋作の肖像写真、山縣有朋の肖像写真、田中光顕の肖像、木戸松子と谷梅之進(のちの高杉東一)の写真、水野年方「教導立志基 高杉晋作」、フェリーチェ・ベアト撮影 下関戦争で占拠された前田砲台、高杉雅子の肖像写真、江戸橋周辺の景観、木戸孝允の肖像写真、毛利元徳と家臣たち、「銀座通煉瓦造鉄道馬車往復図」、明治の銀座の街路と馬車鉄道、森有礼の肖像写真、一橋大学発祥の地の碑、明治の銀座 馬車鉄道と商店、ウィーン全景、ウィーン フランツ・ヨーゼフ駅、ウィーン フランツ・ヨーゼフ河岸、ウィーンの馬車鉄道、ウィーン リング劇場、東行庵、伊藤博文の肖像写真、杉孫七郎の肖像写真、高杉晋作誕生地の表門
地図:Natural Earth(パブリックドメイン)
■表示について
画面左上の札:原本の記載(国立国会図書館デジタルコレクションの『英和新国民大辞書』原本画像で確認できる事項)/博物館の資料(山口県立山口博物館の研究報告)/経歴資料(東行庵の公開講座資料。学籍・渡航記録などの原史料とは未照合)/編纂者の主張(緒言に書かれた考えで、実際の効果とは別)/後世の評価(村端五郎論文に引用された惣郷正明『辞書風物誌』の評価。原著は未閲覧)/史実/想像/不明
緒言の言葉として画面に出す「字書ハ機械ナリ」は要約で、原本の文は「機械トハ何ソヤ 曰ク字書ヲ然リトス」です。巻頭の題字「萬物之源」には「明治廿年八月 有朋題」の署名があります。東一を「東行先生」の子と紹介する巻頭の文章は、末尾に「明治廿一年春二月 青山田中光顕題」と署名された田中光顕の文章です(国立国会図書館デジタルコレクション 第5〜6コマ)。
ウィーンの写真・図版は1880年前後の参考景観で、東一がいた場所を示すものではありません。明治の東京の写真も時代背景です。下関戦争の写真・絵は晋作が生きた幕末の背景資料です。錦絵は脚色を含む描写です。現在の史跡の写真は当時の実景ではありません。東行庵の写真は顕彰碑そのものではありません。欧州への経路は概略です。
子どもの東一の姿は、1871年の「木戸松子・高杉東一写真」から切り出しています。成人の東一の肖像は使っていません。
読み方は公的資料で確認できたものにルビを振っています。雅子・梅之進は公的資料で読みを直接確認できなかったため、ルビを付けていません。
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