なぜ海の生き物は同じ形になるのか?進化のルールが決める形【ゆっくり解説】
マグロとサメとイルカ。この3つに血のつながりはほとんどありません。魚と、軟骨魚と、哺乳類です。それでも並べてみると、どれがどれだか分からないほど似ています。
そこに絶滅した海生爬虫類の魚竜を足すと、4つになります。4回、別々に、同じ形にたどり着いた。
では、なぜ「同じ形」なのでしょう。速く泳ぐ形が1つしかないなら、そうなるはずです。けれど海には、まるで違う形で成功している生き物もいます。マンタは翼で飛ぶように泳ぎ、ヒラメは海底に貼りついたまま暮らしています。
答えが複数あるなら、なぜマグロ型のものはマグロ型のまま、平たいものは平たいままなのか。
そして、車輪です。これほど有用な機構が、地球の生物にはほとんど現れませんでした。ヒラメの目は、頭のてっぺんを越えて反対側まで移動するという、明らかに不格好な経路を通ります。イルカは尾を縦に振り、魚は横に振ります。どれも「そうするしかなかった」形をしています。
進化には、行ける方向と行けない方向があります。
■ 主な参考文献
Donley, J. M. et al. (2004) Convergent evolution in mechanical design of lamnid sharks and tunas. Nature 429(6987): 61-65.
LaBarbera, M. (1983) Why the Wheels Won't Go. The American Naturalist 121(3): 395-408.
Diamond, J. (1983) The biology of the wheel. Nature 302: 572-573.
Gould, S. J. (1981) Kingdoms without wheels. Natural History 90(3): 42-48.
Dawkins, R. (1996) Climbing Mount Improbable. W. W. Norton & Company.
Friedman, M. (2008) The evolutionary origin of flatfish asymmetry. Nature 454: 209-212.
Byrnes, G. & Spence, A. J. (2011) Ecological and biomechanical insights into the evolution of gliding in mammals. Integrative and Comparative Biology 51(6): 991-1001.
Grossnickle, D. M. et al. (2020) Incomplete convergence of gliding mammal skeletons. Evolution 74(12): 2662-2680.
Berg, H. C. (2003) The rotary motor of bacterial flagella. Annual Review of Biochemistry 72: 19-54.
■ 補足(議論が続いている点)
・車輪がほとんど現れなかった理由については、決着がついていません。動画では「途中の段階が損だから」という説明を軸にしていますが、これは一般書で提示された説で、査読論文にはなっていません。専門誌に載っている議論はむしろ「回転する車輪が有利になる場面が自然環境では限られるから」という側で、動画でも両方を紹介しています。
・背骨や筋肉の構造まで一致しているという話は、マグロとサメの2組を比較した研究にもとづきます。イルカと魚竜を含む4組すべてが同じ内部構造を持つと確認されたわけではありません。
・胸びれの構造がトビエイ科とツバクロエイ科で独立に変化したという話は、エイの内部でも収斂が起きていることを示す例として紹介しています。
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※この動画は東方Projectの二次創作です。
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