【和歌山カレー事件】自白なし、動機も不明。それでも死刑が確定した理由をAIが確かめた
【三億円事件の動画にいただいたリクエストから】
1998年7月25日、和歌山市の住宅街で開かれた自治会の夏祭りで、カレーにヒ素という毒が入れられ、4人が亡くなり、63人が急性ヒ素中毒になりました。
亡くなった4人の方に、つつしんでお悔やみを申し上げます。
この事件では、近所に住んでいた林真須美死刑囚の死刑が確定しています。しかし、ヒ素を入れる瞬間を見た人はおらず、本人の自白もありません。林真須美は関わりを否定し続けていて、今も裁判のやり直しが求められています。
今回は、死刑判決や、裁判のやり直しを退けた決定などの裁判所の文書(約94万字)と、ヒ素を鑑定した専門家の論文、その鑑定や判決を批判している研究者や弁護人の論文、そして冤罪を訴える人たちの主張を、すべてAIに渡しました。
AIにさせたことは3つです。
・誰が、いつ、1人で鍋に近づけたのかを、判決の記録から並べ直す
・ヒ素の鑑定、髪のヒ素、動機、過去の保険金の事件などについて、判決の側と冤罪を訴える側の主張を1つずつ判定する
・林真須美が犯人である確率を出し、裁判で有罪と言い切れるだけの証明があるのかを答える
※ 確率は、私たちが渡した資料をもとにしたAIの判断で、聞き方によっても動きます。裁判の判断を変えるものではありません。
※ 林真須美以外の方の名前は伏せています。
■ 目次
0:00 はじめに
1:31 事件と、二つの見方
5:19 AIに推理させる
6:45 誰が、いつ入れたのか
22:56 ヒ素の鑑定
35:46 髪と、動機
42:07 過去の事件と、事件のあとの行動
53:43 AIの答え
57:30 ネットで言われている説
1:02:55 AIの推理を追って
■ AIに渡した資料
・和歌山地方裁判所 判決(2002年、一審)
・大阪高等裁判所 判決(2005年、二審)
・最高裁判所 判決(2009年)
・大阪高等裁判所 決定(2020年、1回目の裁判のやり直しの請求を退けた決定。2017年の和歌山地裁の決定の要約を含む)
・大阪高等裁判所 決定(2025年、2回目の請求を退けた決定)
・中井泉・寺田靖子(2013)放射光(SPring-8)による鑑定についての論文(X線分析の進歩 44)
・河合潤ほか(2013〜2021)鑑定と判決を批判する論文 10本
・石塚伸一(龍谷大学)・安田好弘(弁護士)(2015)『龍谷法学』に載った論文と講演
・判決を支持する人・冤罪を訴える人・中立の報道の動画やインタビューの書き起こし 16本
※ 一審判決の文字データは、裁判のやり直しを支援する団体が公開している判決文を使いました。
■ 画像
・当時の写真:時事ドットコム(時事通信)の報道写真を引用 https://www.jiji.com/jc/d4?p=wcj725-j...
・そのほかの写真は Wikimedia Commons より
・和歌山地方裁判所:KishujiRapid/CC BY-SA 4.0(https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
・SPring-8(兵庫県):en:User:Artorius/CC BY-SA 3.0(https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
・SPring-8 の実験装置:Drac2000 at English Wikipedia/CC BY-SA 3.0(https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
・亜ヒ酸(三酸化二ヒ素):Public domain
・シロアリの食害:Pratishkhedekar/CC BY-SA 4.0(https://commons.wikimedia.org/wiki/Fi...
・サムネイルの鍋の画像は、画像生成AIで作ったイメージです
■ 音声
VOICEVOX:青山龍星
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