【漫画】生活保護は、貯金がゼロになってから?年金月6万円の70歳が申請できなかった5つの理由
70歳で一人暮らしの前田睦子さんは、6月、区役所の窓口で「まだ、大丈夫ですよ」と言われ、ほっとしながら帰りました。国民年金だけで暮らし、11月には通帳の残りが6万3千円に。それでも、また窓口の自動ドアの前で足が止まります。
そこで声をかけたのは、公民館の「暮らしの相談会」で世話役をする源さん。源さんは、申請を勧めることも、止めることもしません。「まだ、大丈夫」「息子に、迷惑をかける」など、足がすくむ5つの理由を、ひとつずつ決まりと見くらべていく話です。
■足がすくむ理由、5つ
1. まだ、大丈夫
2. 息子に、迷惑をかける
3. 国のお世話になるなんて
4. 受けたら、抜けられない
5. また、帰されたら
■目次
0:00 オープニング
0:52 40年のあと
4:04 源さんとの出会い
7:00 足がすくむ理由1 まだ、大丈夫
13:57 足がすくむ理由2 息子に、迷惑をかける
18:16 足がすくむ理由3 国のお世話になるなんて
22:03 足がすくむ理由4 受けたら、抜けられない
28:00 つらい夜
30:04 足がすくむ理由5 また、帰されたら
35:19 前の晩
37:36 結末 窓口へ
40:54 別れ・まとめ
■相談先(動画の中の話ではなく、調べた範囲のご案内です)
・区役所・市役所の福祉事務所(生活福祉課など)
・社会福祉協議会・地域包括支援センター(暮らし全体の相談)
・窓口で納得できないとき:法テラス・弁護士会
・かかりつけの医師
・お住まいの保健センターの「こころの相談」
・よりそいホットライン 0120-279-338(無料・24時間)
■動画で紹介した数字・決まり
・70歳・ひとりの暮らしの分は月76,750円。動画の家賃3万円を足すと最低限の暮らしの額は106,750円で、年金月6万円を収入として数えた「足りない分」は46,750円です。金額は地域や世帯でちがいます:厚生労働省「生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」/「生活保護実施要領等」
・保護開始時の手もとのお金は、医療・介護を除く最低生活費の5割まで持っていてよいという扱いです。動画では106,750円の半分を「5万3千円ほど」、通帳の6万3千円を「線より1万円ほど上」と、まるめて言っています:厚生労働省「生活保護実施要領等」問答集 第10の10-2
・住んでいる家は、処分価値が利用価値より著しく大きい場合などを除き、持てる場合があります。車は原則として保有を認めない一方、通勤・通院などに例外があります。働けるかどうかは、年齢や体の状態だけでなく、資格・生活歴・職歴、働く意思、実際に働ける場所があるかなどを個別に見ます:厚生労働省「生活保護実施要領等」局長通知 第3・第4
・家族の扶養は保護に優先しますが、保護の要件とは別の位置づけで、家族の答えだけで保護の要否が決まるわけではありません。扶養照会は助けが期待できる家族に行い、概ね70歳以上の扶養義務者、10年程度の音信不通、著しい関係不良、暴力や虐待などは照会しない例です。金銭だけでなく精神的な支援の可能性も確認します:厚生労働省社会・援護局保護課「扶養義務履行が期待できない者の判断基準の留意点等について」(令和3年2月26日付)
・厚生年金なしで老齢基礎年金だけの人は398万人、平均は月5.4万円です:厚生労働省「社会保障審議会年金数理部会 資料2(令和8年6月16日)」
・保護を受けている世帯のうち、高齢の人の世帯は903,116世帯、そのうち一人暮らしは844,423世帯です。動画では「およそ90万世帯」「そのほとんどが一人暮らし」と、まるめて言っています:厚生労働省「生活保護の被保護者調査(令和8年7月分概数)」
・収入の届けは、働くのが難しいと判断された人なら少なくとも1年に1回。収入や暮らしが変わったときは速やかに届け、働いた収入は毎年、税の記録と突き合わせます:厚生労働省「生活保護実施要領等」問答集 第10/局長通知 第12
・担当の人による家庭訪問は、世帯の状況に応じて必要な回数を行い、原則として少なくとも年2回です:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」局長通知 第12
・医療扶助と介護扶助は、福祉事務所が決めた医療機関・事業者へ扶助として支払う仕組みです:e-Gov法令検索「生活保護法」第34条・第34条の2
・止まる(停止)は、概ね6か月以内に再び保護が必要になりそうなときなど。終わる(廃止)は、収入が恒常的に増えたときや、概ね6か月を超えて保護が必要ない見込みのときなどです。一時的に収入が増えただけでは終わらず、停止・廃止は書面で知らせます。指導・指示に従えなかったことによる処分の前には、理由の通知と弁明の機会があります:厚生労働省「生活保護実施要領等」実施要領 第10/e-Gov法令検索「生活保護法」第26条・第62条
・自分でやめる(辞退)は、本人の任意で真剣な意思が必要で、強要はできません。保護が終わったあとも、再び申請する道があります。保護費のやりくりで生じた預貯金も、使い道が制度の趣旨に反しなければ持てる場合があります:厚生労働省「生活保護実施要領等」問答集 第10の12-3/第3の18/e-Gov法令検索「生活保護法」第7条・第24条
・あとから年金がさかのぼって入るなど、資力があるのに保護を受けた場合は返還の対象です。不実の申請などの不正な手段で受けた場合は、徴収に加えて上乗せされることがあります:e-Gov法令検索「生活保護法」第63条・第78条
・令和6年度の不正受給は25,907件。動画では「2万5千件あまり」と、まるめて言っています。働いた収入の無申告は51.6%、年金などの無申告は12.3%、見つかったきっかけの88.6%は照会・調査でした。令和7年10月時点の受給世帯約165万世帯と比べ、動画では「100世帯に1件か2件ほど」と、まるめて言っています:厚生労働省「令和7年度全国厚生労働関係部局長会議資料」別紙2
・申請の意思があれば申請書を交付し、書けない所や足りない書類は決定までに整える扱いです。事情がある人には口頭申請も認められています:厚生労働省「令和8年3月 社会・援護局関係主管課長会議資料」
・決定は原則14日以内、調査に時間がかかるときなどは長くて30日まで。理由を付けた書面で知らせ、納得できないときは審査請求という見直しの申し立てがあります:e-Gov法令検索「生活保護法」第24条/「行政不服審査法」
・民生委員には、職務で知った身上の秘密を守る決まりがあります:e-Gov法令検索「民生委員法」第15条第1項
※どれも「そういう決まりがある」という話で、受けられるかどうかは窓口が決めます。金額や決まりは、お住まいの地域や時期でちがいます。令和8年10月の基準額は、公表された資料をもとにした数字です。
あなたのお金の不安は、なんですか。よかったら、コメントで、教えてください。
※この物語は架空のもので、登場する人物は実在しません。
※数字や決まりは、2026年10月時点で調べたものです。
※眠れない夜が続くときは、お医者さんや、上の相談先に話してみてください。
#生活保護 #年金 #老後 #漫画
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